2026/04/26 14:49

東京にある
YUI MATSUDAのアトリエを訪れた時のこと。
電車を降りると大きな神社の木
わたしもここが好きなだなと感じたのを覚えています。

そこからバスで数分揺られて到着した一軒家が松田さんのアトリエ。

光の入る静かな空間に、
染められた布や道具たちが並び、
そこには、松田さんが日々手を動かし、布と向き合ってきた時間の気配がありました。

YUI MATSUDAのテキスタイルは、
ろうけつ染めや引き染め、手描きの線をもとにしたシルクスクリーンなど、
いくつもの技法が重なり合うことで生まれています。




刷毛で染料を引くときのわずかな揺れや、
スクリーンを通す圧の違い、
その時々の湿度や温度によって、
同じ色でもまったく違う表情が現れる。

松田さんは、その偶然性すらも受け取りながら、
布の上に色を重ねていきます。
一筆ひと筆、水彩のように滲み、
境界をほどきながら広がる色たちは、
描くというよりも、
水や光の流れをそのまま写し取っているようでした。

アトリエに差し込む光、
張られた布の上をゆっくりと移ろう色、
手を動かす静かな時間。
そのすべてが混ざり合い、
YUI MATSUDAの布は、
身にまとうものと空間のあいだを、
やわらかく行き来しているように感じられました。


YUI MATSUDAが布や服を通して届けているのは、特別な日のためだけではなく、日々の暮らしの中にそっと入り込み、気分や空間をやわらかく変えていくもの。


染めやプリントによって生まれる色のゆらぎは、着る人の身体に重なり、
部屋に掛ければ絵のように景色をつくる。
気取らない日にも、少し特別な日にも寄り添いながら、生活の中に小さな光を灯してくれるような布と服です。
ぜひこの機会に触れてみてください。

